「産科」「婦人科」「産婦人科」どこを受診すればいい？
Where should I go to see a doctor?
「20歳を過ぎたら定期検診を受けましょう」という言葉を耳にしたことはありませんか？
「定期健診といっても、どこに行けばいいのかわからない……」という方もいるかもしれませんし、女性特有の悩みだからこそ、簡単に誰にでも相談できるものではないですよね。
現在、「産科」「婦人科」、そして「産婦人科」といった、似たような名称の診療科があり、詳しく説明するのは難しいでしょう。
そこで今回は、「産科」「婦人科」「産婦人科」の違いについてご紹介します。
「妊娠」の有無で受診すべき科が異なる
「産科」「婦人科」、そして「産婦人科」……
女性の体の悩みを解決するために訪れる場所はこの3つに分かれますが、「どのタイミングで、どの科に行けばいいのかわからない……」という人も少なくないでしょう。
基本的には、「妊娠しているかどうか」によって受診すべき科が変わると覚えておくと良いでしょう。
簡単に言うと、それぞれの科の違いは以下の通りです。
産科とは
まず、「産科」について説明します。
産科は、「妊娠」「出産」「産後」など、出産に関連することを専門に扱う医療機関です。
つまり、産科に通うのは「母子手帳」を受け取ってからとなります。
産科では、定期検診や赤ちゃんの成長過程の確認、妊婦向けのサポートが充実しています。
さらに、多くの病院では妊婦向けの「マタニティ教室」を開催しています。
この「マタニティ教室」では、妊娠中の過ごし方や出産後の赤ちゃんのお世話の仕方などを、プロの助産師が丁寧に教えてくれます。
婦人科とは？
「婦人科」とは、妊娠や出産以外の女性特有の病気を診るための医療機関のことを指します。
冒頭で触れた「20歳を過ぎたら定期検診を受けましょう」というのは、婦人科での定期検診を指しています。
婦人科では、以下のような幅広い女性のトラブルに対応しています。
- 月経やおりものの悩み
- 子宮、卵巣、乳房の病気
- 性感染症
- PMS/PMDD
また、身体に異常がなくても、ピルの処方や月経日の調整などの相談もできます。
「20歳を過ぎたら」というのは定期健診の話で、20歳未満の女性でも不安があれば受診すべきです。
定期健診の場合、多くの婦人科では「1年に1回」を推奨しています。
例えば、「子宮がん」など、定期検診で早期発見できる病気もあるため、がん検診も併せて受けると安心です。
ここまでお話しした通り、「産科」と「婦人科」は診療内容が異なります。
次に紹介する「産婦人科」は、産科と婦人科の両方を兼ね備えた病院です。
もし、「妊婦さんが多いと行きづらい……」という方は、婦人科専門のクリニックを選ぶと良いでしょう。
産婦人科とは？
前述の通り、「産婦人科」とは、「産科」と「婦人科」の両方を兼ね備えた医療機関のことを指します。
ただし、設備の不足や人材不足により、「産科」の機能を持たない「産婦人科」も増えているので、病院選びは慎重に行う必要があります。「産婦人科」と書かれているからといって安心せず、自分がどのような診療を受けたいのかを明確にし、その上で適切な病院を選ぶようにしましょう。
まとめ
「産科」「婦人科」「産婦人科」にはそれぞれ特徴や違いがあるため、目的に応じて適切な病院を選ぶようにしましょう。
冒頭で述べたように、「妊娠」の有無によって受診すべき科が変わりますが、特に「産婦人科」に関しては、分娩に対応できない病院も増えているため、注意が必要です。
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